日本には多種多様なゴキブリが存在し、その数は50種類以上にものぼります。
特に家庭でよく目にするのは『黒くてでかいゴキブリ』で、その大きな体と光沢のある黒色は多くの人に嫌悪感を与えます。
この記事では、そんな『黒いでかいゴキブリ(=クロゴキブリ)』が家に侵入する原因と、それを防ぐための対策・駆除方法について解説します。
また、クロゴキブリの特徴や他のゴキブリとの違いについても紹介します。
黒くてでかいゴキブリが出る理由
多くの人々がゴキブリを避けたいと考えていますが、中でも『黒くてでかいゴキブリ(=クロゴキブリ)』の出現は特に嫌われます。
ここでは、クロゴキブリがなぜ家の中に現れるのか、その原因について解説します。
食物を探しての侵入
クロゴキブリは雑食性で、人間の残飯・ホコリ・髪の毛・さらには他のゴキブリの排泄物まで食べます。
これらの食物を求めて、外から家の中へと侵入してきます。
湿気を好む性質
高温多湿の環境を好むクロゴキブリは、家の中でも特に水回りの場所に集まる傾向があります。
特にキッチンや浴室など、水がある場所が彼らの好む環境です。
暗く暖かい場所への好み
狭くて暗い・そして暖かい場所を好むクロゴキブリは、倉庫やダンボールの中・電化製品の裏などに出没することがよくあります。
水のある場所への定住
屋外の下水道などに生息するクロゴキブリは、排水路を通じて家の中に入ることがあります。
また、家の中で水漏れが発生している屋根裏や床下などの場所にも住みつくことがあります。
クロゴキブリへの対応策:予防と除去方法
家の中にクロゴキブリが侵入するのを防ぎ、発見した際の適切な対処方法をご紹介します。
予防は最優先
クロゴキブリが好む環境を作らないことで、その侵入を未然に防ぐことが可能です。
水場の清潔維持がカギ
湿気と食べ残しはクロゴキブリを引き寄せる要因です。
キッチンや浴室を常に清潔に保ち、使用後は乾燥させることが大切です。
食べ物の管理
生ゴミや傷んだ果物・野菜はクロゴキブリの格好の餌です。
食べ残しや生ゴミは迅速に処理し、常に清潔を心がけましょう。
ホコリを溜めない
ホコリはクロゴキブリの食源の一つです。
家具や棚の隙間のホコリは定期的に掃除して、清潔な環境を保ちましょう。
ダンボールの管理が重要
ダンボールはクロゴキブリにとって理想的な隠れ場所や産卵の場となります。
ダンボールの使用後は速やかに処分しましょう。
駆除方法の紹介
クロゴキブリが侵入した場合は、殺虫剤や捕獲器を使って対応しましょう。
殺虫剤の効果的な使用法
クロゴキブリが目の前に現れた場合は、すぐに対応できる殺虫剤が有効です。
フマキラーの「ゴキファイタープロ ストロング」のように、一定の距離からでも使用できるタイプが便利です。
予めゴキブリが通りそうな場所に噴霧しておくと、夜間の出現を防ぐことができます。
捕獲器を使った対策
ゴキブリを見たくない人には捕獲器が最適です。
昔から愛されるアースの『ごきぶりホイホイ』や、口コミで人気を誇る『ブラックキャップ』などの毒餌をクロゴキブリの通路に設置しておくと効果的です。
クロゴキブリの生態とは
ゴキブリは多くの人にとって苦手な生き物ですが、中でも黒くてでかいクロゴキブリは特に嫌われる傾向にあります。
このセクションでは、クロゴキブリの特徴について詳しく見ていきましょう。
見た目の特徴
一般に25~30mmの体長を持つクロゴキブリは、その名の通り黒く光沢がある外観が特徴です。
中には40mmを超える大きさに成長するものもいます。
どこに生息しているのか
原産地は中国南部とされるこの外来種は、中国や台湾にも生息しており、日本では関東地方から奄美大島まで広く分布しています。
好む生息場所
屋外で生息するこの種は、下水道やゴミ置き場を好み、そこから配管などを通じて室内に侵入することがあります。
また、家の周りに潜んでおり、玄関などから家の中に入り込むことも。
室内では主に家具の隙間に隠れ、食べ物を求めてキッチンや浴室に現れることが多いです。
活動する時期
寒さに耐える黒いゴキブリは、冬期には休眠状態に入ります。
活動が活発になるのは5月から10月で、特に5月から7月にかけては成虫が羽化し、10月までの間に産卵を繰り返します。
産卵時には、卵鞘という保護ケースに20~30個の卵を産みます。
クロゴキブリとチャバネゴキブリの違いについて
私たちの周りでよく見かける『クロゴキブリ』と茶色い『チャバネゴキブリ』ですが、見た目だけでなく生態にも大きな違いがあります。
ここでは、それぞれのゴキブリの特徴と相違点についてご紹介します。
寒さに対する耐性の違い
寒い季節にも強いクロゴキブリは、屋外でも生活できます。
一方で、チャバネゴキブリは寒さには弱く、暖かい場所を好むため、飲食店や工場などの室内でよく見かけます。
生息環境の差
寒さに耐えうるクロゴキブリは、屋外から室内に侵入することが多いです。
対照的に、チャバネゴキブリは寒さを避けるため、主に室内で生活し、そこで繁殖することが一般的です。
繁殖の違い
クロゴキブリは一生におよそ10回産卵し、一度に10~20個の卵を産むことが多いです。
これに対し、チャバネゴキブリは一生に4~8回産卵し、一回の産卵で20~40個の卵を含む卵鞘を作ります。
寿命の比較
寒い季節を休眠して乗り越えるクロゴキブリは、1~2.5年をかけて成虫になり、最大で3年以上生きることもあります。
それに対して、チャバネゴキブリは成長が早く、卵から成虫になるのに約4ヶ月しかかからず、寿命も4~8ヶ月程度と短いです。
クロゴキブリのもたらす問題点
ゴキブリは多くの人にとって不快な虫の一つですが、中でもクロゴキブリが引き起こす問題に焦点を当てて解説します。
フンによる問題
クロゴキブリのフンは、仲間を引き寄せる集合フェロモンを含み、強烈な臭いを発します。
この臭いは部屋や食器に染みつき、除去が困難になることがあります。
健康リスク
クロゴキブリは不衛生な環境で生活しており、その体には様々なウイルスや細菌が付着しています。
これらが室内で広がり、食品や食器に触れることで、健康上のリスクを引き起こすことがあります。
食品への影響
雑食性のクロゴキブリは、食品を求めて様々な場所に出没します。
食品工場などでの混入は、深刻な問題に発展する恐れがあります。
風評被害の危険性
スーパーマーケットや飲食店などでクロゴキブリが目撃されると、その話が広まり、店舗に風評被害をもたらすことがあります。
このような被害は、経済的な損失を招くことにもつながります。
不快感の原因
真夜中、トイレに向かう途中で床にクロゴキブリを見つけたり、キッチンから物音がしてゴミ袋に群がっているのを発見したりすると、人々は大きな驚きと不快感を覚えます。
突然の出現には驚きを隠せないものです。
リラックスしている時に現れるクロゴキブリは、快適な時間を台無しにしてしまいます。
クロゴキブリ対策の総まとめ
クロゴキブリが家に入り込むのを防ぐには、常に清潔で生息に適さない環境を作ることが最も効果的です。
万が一家に侵入してしまった場合には、殺虫剤や捕獲器を活用して速やかに駆除することが大切です。
この記事で紹介した予防と駆除の方法を組み合わせて実践することで、家族みんなが安心して過ごせる、心地よい住環境を維持しましょう。