クッキングシートが手元になくても、代用で電子レンジ調理であればラップが使える場合があります。
しかし、クッキングシートは耐熱性が約250度ですが、ラップの耐熱性は約110度~140度であることに注意が必要です。
ラップは、電子レンジでの使用はOKですが、オーブンやトースター、フライパンや鍋での料理には使用できません。
一方で、冷蔵庫で冷やす料理や蒸し料理では、ラップがおすすめです。
クッキングシートの代用で、電子レンジでラップを使う場合は、全ての料理方法に適しているわけではないので気をつけましょう。
この記事では、ラップが使える料理や、代用するときのポイントをご紹介します!
クッキングシートの代用でレンジでラップが使える料理
クッキングシートの代用で、レンジでラップが使える料理は、冷やして固めるレシピ、蒸し料理、巻き物です。
ラップには、
- 水をはじく
- 湿気を保つ
- 温めから冷凍まで幅広い温度に対応する
- 食品や食器にきちんと密着する
- 丈夫で弾力とハリがある
という性質があり、これらの特徴を調理に活かすことができます。
ラップが使える料理について、更に詳しくご紹介します。
冷やして固めるレシピ
レアチーズケーキやゼリーを作るときに、簡単に型から取り外すためにクッキングシートを敷きますが、ラップでも同じように代用できます。
ラップを使う場合は、冷蔵庫での乾燥を防ぐこともできるので、一石二鳥です。
冷蔵する前に、容器の上にラップをきっちりと張れば、きれいな仕上がりを確保することができます。
トリュフやガナッシュを作るときにも、クッキングシートの代用でトレイにラップを敷けば、汚れても後の片付けが簡単になります。
蒸し料理
クッキングシートを敷いて作る「野菜の蒸し料理」も、代用でラップを使ってみてください。
蒸し料理でラップを使用すると、電子レンジで簡単に野菜を蒸すことができるため、専用の蒸し器が不要になります。
たとえば、ジャガイモをラップで軽く包んで電子レンジでチンするだけで、簡単に蒸すことができます。
じゃがいもは十字に切り込み入れたあとにラップでくるんで
600Wのレンジで5分加熱→バターをのせれば
速攻でほっくほくのじゃがバターが食べられるこれ一人暮らし始めたての友達に伝えたら
「お前が神か」ってめちゃくちゃ感謝されたんだけど
ふだんからやってる人も多いのでは。 pic.twitter.com/2fYHeYtYbp— ジョーさん。(料理研究家) (@syokojiro) October 3, 2019
同じように、ラップと電子レンジを使用して、茶碗蒸しを簡単に作ることができます。
混ぜ合わせた材料を、電子レンジ対応の容器に入れて、軽くラップをかぶせて下さい。
固まり具合を確認しながら、少しずつ電子レンジで加熱するだけなので、とても簡単です!
レンジだから簡単!ぷるんと美味な「茶碗蒸し」レシピ4選: 卵がぷるぷるでやさしい食感の茶碗蒸し♪一見作るのは難しそうに思えますが、今回ご紹介するレシピは電子レンジで簡単に作れちゃうんです!あと1品、温かい副菜がほしいという時にいかがですか? https://t.co/KVHdDNADDF pic.twitter.com/LAHg4bI5xg
— クックパッドニュース🍳 (@cookpad_news) January 25, 2020
巻き物料理
手巻き寿司やロールケーキ作りでも、クッキングシートの代用でラップを使うと便利です。
ラップを使えば、手巻き寿司やロールケーキをキャンディのようにしっかりと包み、端をしっかりと密封することができます。
この方法は、巻いた形を保つだけでなく、冷蔵庫でしっかりと固める効果もあります。
さらに、巻いた料理を切るときには、ラップの上から直接カットすることで、手を汚さずに中身が崩れるのを防ぎ、きれいな仕上がりになります。
クッキングシートの代用でラップを使用する際の注意点
クッキングシートの代用でラップを使用する場合は、耐熱温度に注意して下さい。
クッキングシートは、一般的に最大250℃まで耐えられますが、ラップは通常110℃~140℃の耐熱性しかありません。
ラップは電子レンジでは問題なく使えますが、高温に弱いため、オーブンやトースターでの使用は避けるべきです。
また、煮物の落し蓋やフライパンでの調理にもラップは適しておらず、火や高温になる器具の近くで使用すると、ラップが溶ける恐れがあります。
それに加えて、ご家庭で使用しているラップの素材や種類によって、耐熱温度や特性が異なることもあるので、注意書きをよく読んでから使用しましょう。
ラップの素材や特徴について
キッチンラップは、大きくわけると以下の3種類の素材に分かれています。
- ポリエチレン(ポリラップ、ハイラップなど)
- 塩化ビニル樹脂(ファミラップ、ダイアラップなど)
- ポリ塩化ビニリデン(サランラップ、クレラップなど)
素材やタイプによって、ラップの耐熱性や特性がそれぞれ異なるため、これらの特徴について詳しくご紹介します。
ポリエチレン(ポリラップ・ハイラップなど)
ポリエチレンのラップは、環境に優しい添加物不使用の素材で作られており、手ごろな価格で経済的です。
他の素材のラップに比べると、密着性や食品同士の匂い移りを抑える力はやや劣ります。
酸素の透過性が高いため、新鮮な食品の長期保存よりは、収穫後に呼吸が必要な野菜や果物の保存に向いています。
耐冷温度はマイナス70度まで、耐熱温度は最高110度までの範囲で使用できます。
塩化ビニル樹脂(ファミラップ・ダイアラップなど)
塩化ビニル樹脂のラップは、密着力・伸びやすさ・そして耐久性に優れており、業務用としての利用が多いです。
スーパーマーケットでよく見る、肉や魚のパッケージにも、このタイプのラップがよく使われています。
液体の漏れ防止には効果的ですが、酸素や水分を通す性質があるため、長期間の冷蔵や冷凍保存には向いていません。
耐冷温度はマイナス60℃まで、耐熱性は最大130℃までとなっています。
ポリ塩化ビニリデン(サランラップ・クレラップなど)
ポリ塩化ビニリデンのラップは、家庭内で広く使われる、非常に人気の高いタイプです。
このラップの大きな特長は、臭いや酸素が通りにくいことで、強い匂いのある食品を保存するのに適しており、食材の酸化を防ぐことができます。
また、水蒸気を通しにくいため、食品が乾燥するのを防ぎ、新鮮さを保ちます。
丈夫で破れにくく、食品や容器にきちんと密着するのが特徴ですが、添加物が含まれていることが多いです。
耐冷温度はマイナス60度、耐熱温度は140度となっています。
熱調理にラップを使用するのはNG!その理由と代用品
ラップは耐熱性が限られており、一定の温度を超えると溶けてしまう可能性があります。
電子レンジでは安心して使えますが、オーブン・トースター・フライパン・煮物の蓋としての使用は適していません。
代用品を使う時は、正しい使い方をしっかりと理解し、注意して使用するようにしましょう。
そこで、高温にも強く、安全に使える代用品をいくつかご紹介します。
キッチンペーパー
キッチンペーパーは吸収性に優れているので、蒸し料理のときや落し蓋の代わりに活用できます。
キッチンペーパーを使うと、料理のときに発生する泡や余計な油を吸い取ってくれるため、調理時間を短縮するのに便利です。
ただし、キッチンペーパーは紙製なので、高温になると発火する恐れがあります。
そのため、オーブンやトースターでの使用は避けてください。
アルミホイル
アルミホイルは、昔から料理のときに使われていたアイテムです。
クッキングシートが一般的になる前は、アルミホイルがよく使用されていました。
アルミホイルの耐熱性は、クッキングシートと同等かそれ以上で、オーブンやトースター・フライパンでの使用に適しています。
ただし、使用する際には以下の点に注意が必要です。
- 電子レンジでは使用できません(アルミホイルは金属なので、マイクロ波と反応して火花を発生させる危険があります)
- 直火や熱電線に直接触れると、溶ける可能性があります
- 落し蓋として使用すると、短時間で溶ける可能性があります
アルミホイルを使用する前に、注意書きをよく読んでみて下さいね。
これらの点に注意して、アルミホイルを使った料理をお楽しみください!
牛乳パック
牛乳パックはオーブンで使えて、耐熱性もあるため焼き菓子を作る時に開いて使うのがおすすめです。
特にマカロンやクッキーを焼く際には、とても便利です。
意外かもしれませんが、牛乳パックは料理にも使えます。
クッキングシートがない時には、牛乳パックを代わりに使うと良いでしょう。
牛乳パックの長方形の形は、パウンドケーキを作るのにぴったりです。
ケーキ型に合わせて使うと、ケーキがしっかり形を保てて、大変便利です。
コピー用紙
コピー用紙を代用品として使うことも可能です。
普段は気にされないかもしれませんが、コピー用紙には滑らかな面と少し粗い面が存在します。
料理で使うときには、この滑らかな面を上側にして使用するのがおすすめです。
さらに、食材が付着しないように、油やバターを塗るといいでしょう。
特に、ケーキの型紙やクッキーを焼く際の下敷きとして、コピー用紙は役立ちます。
ただ、コピー用紙は緊急時の代用品として考えてください。
160~250℃程度の温度であれば紙が燃える可能性は低いですが、やはり代用品としての使用を念頭に置くことが大切です。
習字用の半紙
クッキングシートが手元にない時は、意外にも習字用の半紙でも代用できます。
半紙のなめらかな表面はクッキーを焼くときに便利で、クッキーがくっつかずにすむのです。
ただ、半紙の端が焦げやすいので、焦げ防止のために端を折り返すなどの対策をすることが大切です。
耐熱性のオーブンシート
耐熱性のオーブンシートは、オーブンや電子レンジで使用する以外にも、生地をこねたり広げたりするときに便利です。
パンやピザ生地のサイズを測るための目盛りが付いている商品もあります。
絞り出しクッキーやマカロンの目印になる模様が入っている物もあり、お菓子作りを頻繁にする人は、買っておいて損はないでしょう。
何度も使えるクッキングシート
環境に配慮した調理を意識する方には、繰り返し使えるオーブンシートが非常に役立ちます。
一度の購入で長く使えるため、使い捨てのものを何度も買うよりも環境への影響が少なくて済みます。
この「くりかえし使えるオーブンシート」は、従来のクッキングシートのように、お菓子作りの際の敷き紙や蒸し料理の蓋として活躍します。
使った後のお手入れも簡単で、ぬるま湯で軽く洗い流し、布で拭くだけできれいになります。
オーブンシートとクッキングシートは見た目が似ていますが、使い方の違いが気になった事はありませんか?
こちらの記事で紹介しているので、気になる方は参考にしてみて下さいね↓
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クッキングシートの代用でレンジでラップが使える料理:まとめ
この記事では『クッキングシートの代用でレンジでラップは使える?使用例や注意点』について紹介しました。
- クッキングシートの代用で、レンジでラップが使える料理は『冷やして固めるレシピ、蒸し料理、巻き物』です。
- クッキングシートは、耐熱温度が約250℃までありますが、ラップは約110℃~140℃の耐熱性しかないため、オーブンやトースターでは使用できません。
- 自宅で使用しているラップの素材や種類によって、耐熱温度や特性が異なる場合もあるので、注意書きをよく読んでから使用しましょう。
- ラップの素材は、大きく分けると『ポリエチレン、塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン』の3種類に分かれます。
- 素材やタイプによって、ラップの耐熱性や特性が異なります。
ラップの特徴を考慮して、賢く使いこなしましょう。
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