学生時代には、帰省や就職活動で新幹線を利用するときに「学割証」が活用でき、割引価格で乗車できるのが嬉しいですよね。
旅行やレジャーでも学割証を使いたいところですが、残念ながらこれらの目的で使うことは、基本的に認められていません。
利用には特定の条件が必要です。
でも、実際に旅行で学割証を利用した場合、どのようにしてばれるのでしょうか?
また、なぜ旅行目的では許可されないのか?この記事では、学割証を旅行で使用する際のリスクや注意点について詳しく解説します。
学割証を使った旅行:ばれるのはどんな時?
学割証を使った旅行がばれるのは、第三者が学割証を使用した時・旅行先で学校の関係者に遭遇した時です。
割引価格で旅行に行けたら嬉しいものですが、バレた時のリスクを考えて行動しなければいけません。
①第三者が学割証を使用した場合
学割証は申請者本人しか使用できません。
切符を購入する際に、学校で貰った「学割証」が必要ですが、時には「学生証」の提示も求められます。
学生ではない人が、学生の知人の学割証を利用していた場合、名前が異なるためバレるリスクがあります。
新幹線などで車掌による切符の確認がある際にも不正が発覚することがあります。
こうした場合には、鉄道会社が学校に連絡をすることになります。
正規の方法で自分の学割証を使用することが大切です。
②旅行先で学校の関係者に遭遇する場合
特に高校生では、学割証を発行する際に担任教師に相談が必要なことが多いです。
偶然、テーマパークなどで担任教師と出くわした場合、言い逃れができなくなる可能性があります。
イベントグッズを大量に購入した後、電車内で教師に遭遇することも考えられます。
「そんな偶然滅多にない」と思うかもしれませんが、アルバイト先に教師が偶然飲みに来て、停学処分を受けた例もあります。
旅行先で教師に遭遇しないという保証はありません。
言い逃れが困難な場所への訪問は、避けることをお勧めします。
学割証の不正利用がばれた時の処分は?
学割証の不正利用がばれた場合、利用者は通常の運賃の3倍の金額を支払わなければならなくなります。
また、不正利用により学校が学割証の発行を停止したり、発行数を制限することもあります。
例えば、あなたが正規の方法で利用していたとしても、他の生徒の不正によって学校全体がペナルティを受けることもあります。
そうなると学割証が利用できなくなり、学校内でも「誰が原因なのか」という憶測や噂が広がる可能性もあります。
学割証は何に使える?利用できる範囲について
学割証が何に使えるのか説明すると、主な目的は学業に関連する経済的な負担を軽減することで、言い換えると「学業にかかる費用を支援する」ということです。
日本学生支援機構(文部科学省が管轄する組織)の公式サイトによると、学割証は以下の場合に使えます。
- 休暇中の帰省
- 教育プログラムの一部となる実験や実習
- 学校が認める教育活動やスポーツ・文化活動
- 就職活動や試験
- 学校が認める学習イベントへの参加
- 病気や怪我の治療
- 保護者との共同旅行
これらを踏まえると、勉強や学業とは直接関係ない趣味やレジャー目的の旅行は、学割証の対象外となります。
学割証の申請のコツと注意点
通常、学割証は学校の事務窓口で申請して入手します。
高校生の場合は担任教師に相談し、大学生は自動証明書発行機の利用が可能なこともあります。
では、学割証を上手にゲットする方法や、気をつけるべきポイントについて見ていきましょう。
学割証の使用目的を明確にする
学割証を申請する際に重要なのは、その目的が学業に関連していることをはっきりと伝えることです。
例えば、特定の研究課題のための調査や、学習に役立つイベントへの参加などを説明しましょう。
就職活動や進学の準備といった目的であれば、その旨を明記します。
また、学校の行事以外での利用は、帰省や保護者との同伴旅行など、事実を素直に伝えるのが最善です。
正直な申告が基本だが、ある程度の柔軟性も可
学割証の使用目的は学校に報告する必要がありますが、駅でそれを伝える必要はありません。
学校からの了承を得た上で、その後の予定はある程度自由に組むことができます。
例えば、美術館訪問後に人気のカフェに立ち寄ることは問題ありません。
ただし、親との旅行と申告しておいて、実際は友人と行くのは問題があるので避けましょう。
事前に申請しておく
学割証の発行には学校によって数日かかることもあります。
また、1日あたり(または1週間あたり)の発行枚数に制限がある場合もあります。
特に長期休暇で複数枚が必要な場合は、早めに手続きをしておくことが大切です。
ただし、学割証には3ヶ月の有効期限がありますので、紛失には注意しましょう。
発行枚数の制限に注意
学割証は、制限なく発行できるわけではありません。
一般的には、多くの学校が年間の発行枚数に上限を設けています。
文部科学省は枚数制限を設けていないものの、学校によって異なる管理基準があるようです。
計画的に発行を行い、必要に応じて事務窓口で上限の確認をするようにしましょう。
ただし、過度な発行は疑われることがあるので注意が必要です。
学割証を利用する時の注意点
学割証を利用する時の注意点は、乗車券を買う時は学割証と学生証が必要・特急料金には割引が適用されない・他の割引オプションも調べてみるという点です。
「準備不足で割引チケットが買えなかった」「学割チケットより、お得なプランがあった」と後悔しないように、チェックしておきましょう!
乗車券を買う時は学割証と学生証が必要
みどりの窓口で乗車券を購入するときには、「学割証」と「学生証」を忘れずに持って行きましょう。
これらの提示がなければ、割引チケットは手に入りません。
学割証には必要事項を事前に記入しておくことが大切ですし、学生証の携帯も忘れないでください。
インターネットや券売機では学割チケットは購入できないので、その点は注意が必要です。
学割切符の買い方や、当日購入・代理購入が可能かどうかについて、こちらの記事で紹介しています↓
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参考新幹線の買い方で学割2割引を適応させる手順!学生証と学割証を間違えないように注意
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特急料金には割引が適用されない
新幹線や特急電車を使う場合、チケット料金は「運賃+特急料金」です。
学割証は「乗車券」にのみ20%割引が適用されるので、特急料金部分には割引がないことを覚えておきましょう。
「のぞみ」や「はやぶさ」など特定の新幹線では指定席料金が別途かかるので、割引の適用範囲を正しく理解することが大切です。
しかし、新幹線を利用する際は『学割と割引特急券を併用』することができます。
割引特急券には、
- エクスプレス予約の「e特急券」
- e5489の「eきっぷ」
- JR九州のインターネット列車予約「eきっぷ・e早特」
など様々なタイプがあり、割引の条件も異なるため、経路に合わせて調べてみるといいでしょう。
他の割引オプションも調べてみる
学割以外にも、チケットをお得に入手する方法があります
旅行会社が提供するキャンペーンやパック旅行を活用することで、場合によっては学割よりも安くチケットを購入できる可能性があります。
出発日や時間帯によっては、特にお得なプランがあるかもしれませんので、学割証の取得前に一度チェックすることをお勧めします。
まとめ
この記事では『学割証での旅行がばれる理由やバレた時の処分』『学割証は何に使えるのか』についてご紹介しました。
- 学割証を使った旅行がばれるのは、第三者が学割証を使用した時・旅行先で学校の関係者に遭遇した時です。
- 不正利用がばれた場合、利用者は通常の運賃の3倍の金額を支払い、学校に制約が課される可能性もあります。
- 学割証の主な目的は、学業に関連する経済的な負担を軽減する(学業にかかる費用を支援する)ことです。
- 学割証の発行には枚数制限があり、発行までに時間がかかることもあります。
- 学割チケットを購入する際には、学割証と学生証を携帯することが必須です。
- 学割よりお得なプランがある可能性もあるため、事前に確認してみてください。
不正利用は厳禁ですが、必要な時は学割証を活用して、お得にチケットを購入してくださいね♪