現在、多くの中高生がさまざまな部活動に参加しています。
その中には、全国大会出場やプロ選手を目指す生徒もいますが、さまざまな事情で部活を辞めようと考える生徒もいます。
部活を辞める時は、まず所属している部活の担当教員に退部の意向を伝えることが重要です。
その後、正式に退部届を学校へ提出します。
退部届の書き方について不安に感じるかもしれませんが、基本的なフォーマットに従えば難しくありません。
退部が認められれば、学校で用意されている退部届のフォーマットを使い、記入して教員に提出します。
もし学校で退部届のフォーマットが用意されていない場合でも、自分で作成することもできます。
部活動を辞めるための退部届の書き方と例文
部活動からの退部を考える時は、まずは顧問の教師に退部したいという意志を伝え、承認を得る必要があります。
学校によっては、退部届のフォーマットが用意されている場合があるため、その用紙に従って記入するのが一般的です。
もし学校で特定の退部届が用意されていない場合は、自分で退部届を作成することになります。
こちらは、退部届を書く際の基本的なフォーマットです。
退部届
◯◯部顧問 △△先生
一身上の都合で、◯◯部を退部いたします。
20XX年◯月◯日
2年1組:生徒の名前
保護者氏名 捺印
部活動を辞める際の理由の書き方と例文
部活動を辞める時、退部届には退部する理由を記入することが求められます。
部活を辞める理由は、簡潔にまとめるのが一般的です。
詳細な説明が求められる場合は、顧問の先生と直接話すのが良いでしょう。
一身上の都合
「一身上の都合」とは、詳細な説明を省略できる一般的なフレーズです。
学生には少し抽象的に感じられるかもしれませんが、この表現は職場の退職届でもよく使われます。
【例】一身上の事情により、〇〇部を退部いたします。
学業への専念
学業と部活動のバランスが取れない場合、学業への専念を退部理由として挙げることがあります。
特に長時間の練習がある部活動では、学業に影響が出ることも考えられます。
【例】学業に専念するため、〇〇部を退部いたします。
他の部活動への興味
すでに所属している部活動以外に興味を持ち、別の部活動へ参加したい場合もあります。
そのような場合、「新しい部活動への入部」を退部の理由として記述します。
【例】△△部に入部希望のため、〇〇部を退部いたします。
習い事との調整
部活動と外部の習い事などを両立させるのが難しい場合、その点を退部の理由として挙げます。
【例】外部の習い事に専念するため、〇〇部を退部いたします。
体力的な限界
運動部などで練習が厳しく、体力的に追いつけない場合、そのことを退部の理由として記述することがあります。
【例】練習の負担が大きく、体調を崩しやすいため、〇〇部を退部します。
健康問題による部活動の退部
体調が悪かったり、怪我をしたりして部活動に参加できなくなった時は、まずその状況を顧問の先生に話しましょう。
医師から活動を制限されている場合(例えば運動禁止など)は、その内容を説明してから退部届を提出するのがよいでしょう。
【例】怪我の完治に◯ヶ月掛かり、練習に出ることができないので、退部いたします。
精神的なストレスによる退部
部活動での精神的なストレスが原因で退部を考えることもあります。
このような状況を顧問の先生に直接話すのは難しい場合があるため、「一身上の都合」など一般的な理由を退部届に記載することも考えられます。
人間関係の問題による退部
部活動の中で人間関係が原因で悩むことがある場合、顧問の先生にこの問題を話すのは難しいかもしれません。
そうした場合には、担任教師や学年主任など他の教師に相談すると良いでしょう。
人間関係の問題は「一身上の都合」として退部届に記載し、詳細は口頭で伝えると良いです。
家庭の状況による退部
家庭の状況が変わり、部活動を続けるのが難しくなった場合には、その理由を退部届に記載します。
例えば、家庭での手伝いが増えたり、部活動にかかる費用の負担が大きくなったりすることがこれに当たります。
【例】家庭の状況が変わり、部活動に参加するのが困難になったため、退部いたします。
いじめによる退部を考えている時の対応策
いじめが退部の理由になっている場合は、まずそのことを家族としっかり話し合ってから退部届を提出することが大切です。
顧問の先生や他の信頼できる教師にも相談してみましょう。
生徒自身が自分で相談するのが理想ですが、状況によっては保護者から教師に事情を伝えることも効果的です。
退部届には詳細な事情を書く必要はなく、「一身上の都合」という表現を使うことが適切です。
部活動への否定的なコメントは書類に残さないようにしましょう。
退部後も学校生活は続くため、適切な対応を信頼できる教師に相談することが重要です。
自分で退部届を作成する際の注意点
自分で退部届を作成する必要がある場合は、白い便箋と適切なサイズの封筒(長形3号か長形4号)を用意しましょう。
黒色のボールペンを使って、基本的なフォーマットに従って退部届を記入します。
封筒の表面には「退部届」と書き、裏面には自分の学年・クラス・名前を記入します。
退部届を封筒に入れたら、封をして顧問の先生に直接渡しましょう。
退部届の書き方と提出方法
退部届を提出する際は、まず学校が指定の用紙を用意しているかどうかを確認しましょう。
学校に用意されていない場合、退部届は手書きでもパソコンでの作成でも問題ありませんが、どちらの方法を選ぶにしても、事前に学校の先生に確認することが推奨されます。
保護者の同意が求められる?部活動退部時の親の役割
部活動を辞める際、退部届を提出するときには、多くのケースで保護者の署名や印鑑が必要になることがあります。
これは、生徒が退部を決める前に、保護者としっかり話し合い、了解を得ることが求められているためです。
部活を辞めたい気持ちを、保護者に伝えるのは気まずいかもしれませんが、自分の気持を正直に話してみましょう。
退部届に設けられた保護者意見欄の記入方法
退部届に保護者の意見を記入する欄がある場合、この部分には「親子で話し合った結果、本人の退部の意志が強い」といった内容や、保護者が子どもの退部を認めている旨を記載します。
さらに、
- 「部活動で得たものがあった」
- 「部活動を通じて成長した」
といった感謝の言葉を添えることが望ましいです。
退部後も学校生活が続くため、学校との良好な関係維持に配慮しましょう。
部活を辞める意志の伝え方
部活動を辞める時は、親や顧問の先生・部活仲間や仲のいい友達に、その決意を伝える必要があります。
ここでは、部活を辞めたい気持ちの伝え方や例文を、相手別にご紹介したいと思います。
親への伝え方
親に退部の意志を伝えるときは、自分の将来設計や決断した理由をきちんと説明することが肝心です。
- 「お父さん、お母さん、最近部活に対する気持ちが変わってきて、辞めようと思ってるんだ」
- 「将来についてじっくり考えてみたんだけど、今の部活に費やしている時間を、もっと別のことに挑戦したいと思うようになったんだよ」
というように、自分がこれからどうしたいのか・何に興味があるのかを伝え、その上で親の意見やアドバイスを求めるのがよいでしょう。
顧問の先生への伝え方
顧問の先生には、このような言葉で退部の意向を伝えることをお勧めします。
「先生、少し相談があります。
最近、部活動へのモチベーションが薄れてきてしまい、他のメンバーに迷惑をかける前に、退部することを考えています。
これまで一緒に過ごしてきた時間や、部活を通じて得た経験には、本当に感謝しています。
退部する日まで、みんなのためにできる事があれば、おっしゃって下さい。
みんなに迷惑を掛けないようにするので、よろしくお願いします。」
この例文では、顧問の先生に対する感謝の気持ちを示しつつ、退部の意向を謙虚に伝えることができます。
また、相談を通じて、スムーズに辞める方法を一緒に考えてもらえるでしょう。
部活のメンバーへの伝え方
部活のメンバーには、以下のように退部の意志を伝えるといいでしょう。
「みんなに話があって…。
実は、部活を辞めることにしたんだ。
最近、自分のやりたい事や目標が変わってきて、部活を続けるのが難しくなってしまったんだ。
でも、このメンバーで一緒に活動できたことには感謝しているし、ここで過ごした時間は本当に楽しかった。
みんなとの思い出は、これからもずっと大切にするよ。
ありがとう。」
この方法で伝えることによって、退部する理由や感謝の気持ちを表現することができます。
これにより、スムーズに部活を辞めると共に、今後も良い関係を維持しやすくなります。
特に仲が良かったメンバーへの伝え方
部活の中でも、特に仲が良かったチームメイトに退部の意志を話す時の例文です。
- 「ねえ、ちょっと相談があるんだけど、聞いてくれる?」
- 「実は、クラブを辞めようかと思っているんだ。」
というように、普段通りにリラックスして話し始めるといいでしょう。
そして、退部する具体的な理由や感じていることを正直に伝えることで、相手もあなたの気持ちを理解しやすくなります。
部活のメンバー以外の友達への伝え方
部活に関わらない友人には、状況を簡潔に説明するだけでOKです。
「最近、部活に行くのが少し辛くなってきて。だから、退部しようかな、と思ってるんだ。」
というように詳しく話す必要はなく、シンプルに伝えれば余計な心配を掛けずに済みます。
何か悩んでいる時には、気軽にこのような友人に相談してみると心が軽くなることがあります。
退部を切り出す時の注意点
退部の意志を、親や顧問の先生に伝える際の注意点は、タイミングを選ぶ・相手の立場を考えて真面目に伝える・退部理由を具体的に説明するという点です。
これらのポイントについて、詳しくご説明します。
タイミングを選ぶ
部活を辞めることを伝える際には、タイミングが非常に重要です。
例えば、大会や特別なイベントが間近に控えている時期に伝えると、チームの一体感を乱し、他のメンバーに迷惑をかける可能性があります。
適切なタイミングを見極めることは、他のメンバーへの配慮だけでなく、自分が円満に部活を離れるためにも必要です。
相手の立場を考えて真面目に伝える
部活を辞める際には、相手への配慮と心を込めた対応が求められます。
退部の意志を伝える事は、相手に衝撃や混乱を与える可能性があるため、慎重に行う必要があります。
自分の意見のみを主張し過ぎず、自分が感じていることや退部の理由を丁寧に伝え、相手の理解を得るよう努めましょう。
退部理由を具体的に説明する
退部の理由は、相手に誤解されないように、はっきりと伝えることが大切です。
- 「自分の時間をもっと大切にしたい」
- 「勉強に集中したい」
- 「健康面の問題が理由で」
など、明確な理由を伝えることで、相手もあなたの立場を理解しやすくなります。
あとで誤解をまねく可能性があるため、曖昧な説明は避けるべきです。
また、退部に伴う引き継ぎや、将来についてアドバイスを受けることで、退部後の活動の見直しや新たな目標設定のヒントになります。
退部届の記入方法と退部理由のまとめ
この記事では『退部届の書き方と理由の伝え方』『精神的な場合など部活辞める際の注意点』についてご紹介しました。
- 学校に退部届が用意されている場合はそれを利用し、なければ「退部届」とタイトルを付け、宛名や退部理由・部活名・日付・生徒名・保護者名・そして必要に応じて捺印を忘れずに行います。
- 退部理由は「一身上の都合」や「勉強への専念」などが一般的です。
- しかし、「精神的な負担」や「人間関係のトラブル」が理由の場合は、顧問に直接説明し、退部届では「一身上の都合」と記載するといいでしょう。
- いじめが退部理由の場合は、親子でよく相談した上で信頼できる先生に話し、退部届には否定的な言葉は避けるべきです。
- 退部届の用紙がなければ、白い便箋と封筒を用意し、必要な情報を記入します。
- パソコンでの作成も良いですが、事前に先生に確認することが推奨されます。
- 退部届を提出する際に、保護者の同意が必要な場合があるので、退部を決める前に保護者と話し合うことが大切です。
- 保護者の意向欄がある場合は、子どもの退部に同意する旨を記載し、部活動に対する感謝の言葉を付け加えると良いでしょう。
- 退部の意志を、親や顧問の先生に伝える際は、タイミング・相手の立場を考えて真面目に伝える・退部理由を具体的に説明することに注意して下さい。
現在の状況に合わせて、使えそうな例文を抜粋して活用して下さいね。