新幹線は長距離を速く移動するのに便利な手段で、乗り継ぎも簡単で手荷物の検査もないため、気軽に使えます。
でも、新幹線をよく使うわけではないので、ビジネスや旅行で往復切符を買いたいと思っても、どうやって買うのか分からない人もいるかもしれません。
そこで、今回は新幹線の往復切符の買い方と割引の詳細についてご紹介します。
新幹線の往復切符の買い方:当日購入可能か?購入方法と場所について
新幹線の往復切符の買い方は、初めてなら「みどりの窓口」・慣れてきたら「インターネット」で購入する方法がおすすめです。
往復切符は当日購入も可能ですが、思わぬトラブルに巻き込まれて時間が掛かる可能性もあるため、できるだけ事前購入しましょう。
みどりの窓口での買い方
新幹線のチケット購入に慣れていない・自動券売機やオンライン購入に不安を感じる方は、「みどりの窓口」が便利です。
チケット購入時に伝えるべき情報は、以下の通りです。
- 乗車予定の日時
- 利用区間
- 利用する人数
- 座席の種類(指定席や自由席など)
支払いは現金の他、クレジットカードや金券も使用可能です。
自分にぴったりのチケットを選びましょう。
インターネットでの買い方
頻繁に新幹線を利用する人や、窓口以外で購入したい人は、インターネットでの購入がお勧めです。
インターネット購入には、これらのメリットがあります。
- 割引が適用される
- クレジットカードのポイントを貯められる
- スマホやPCからどこにいても予約可能
- 当日は現金や紙チケットが不要
新幹線の往復切符を買う時の注意点
新幹線の往復割引切符は、往復分を同時に購入する必要があります。
もし間違えて片道だけを買ってしまった場合、まだ使っていなければ一度だけ変更ができ、手数料はかかりません。
しかし、往路と復路を別々で2枚の片道チケットを購入した場合、もう一枚を220円の手数料で返金しなければなりません。
また、途中下車や有効期限にも注意する必要があります。
新幹線での途中下車や乗車について
新幹線での途中下車とは、予定していた降車駅以外で改札を出ることです。在来線の改札も同様です。
新幹線で途中下車や乗車をするには、以下の条件を満たす必要があります。
- チケットの有効期間内であること
- 乗車券が片道101km以上の距離であること
- 途中で戻る行為がないこと
- チケットに「下車前途無効」の記載がないこと
特急券やグリーン券は途中下車が認められておらず、途中で降車すると回収されます。
途中下車を予定している場合は、降車する駅ごとに特急券を分けて予約しましょう。
チケットの有効期限切れに注意
新幹線チケットは、乗車日の1ヶ月前から予約が始まります。
特に往復割引チケットは、往復分を一緒に購入する必要があります。
往復の日程が異なる場合は、行きの日ではなく帰りの日から1ヶ月前に予約するようにしましょう。
乗車券と特急券を別々に購入する場合は、それぞれの有効期限が異なるので注意が必要です。
- 乗車券:距離によって有効期限が異なる
- 特急券:指定された乗車日当日のみ有効
新幹線の往復切符はどれくらいお得?
新幹線の往復切符は、適応される距離を満たしていれば、1割引になります。
指定席ではなく自由席を選べば、更にお得になりますよ。
新幹線は便利だけど、料金が高いと感じる人もいるでしょう。
往復割引が適応される距離や、計算方法について詳しくご紹介します。
往復割引の適用距離
JRの普通列車や新幹線を利用する際、601キロ以上の片道の距離だと割引があります。
「Yahoo!路線情報」などの乗り換え検索サイトを使えば、時刻や料金だけでなく距離もわかるので、チェックしてみましょう。
往復割引について
新幹線の料金は【運賃(乗車券)+特急券(自由席・指定席代金)】ですが、往復割引があると運賃が10%安くなります。
ただし、特急券は割引対象外です。
自由席を選べばさらに安くなるので、コストを抑えたいなら自由席の往復割引チケットがおすすめです。
往復割引の計算方法
計算式は【片道運賃×0.9×2=往復割引運賃】です。
例えば、東京から西明石(営業キロ612.3km)までの料金を計算すると、
- 片道運賃(乗車券):9,790円
- 片道特急券:6,240円(通常期・指定席)
で、9,790円×0.9×2=17,622円です。
1円未満は切り捨てで、往復割引チケットは17,620円になります。
ここに往復の特急券代(6,240円×2)を加えると、
- 17,620+6,240×2=30,100円
で、これが割引適用後の新幹線代となります。
特急券の料金は時期や区間によって異なるので、公式サイト等で確認してください。
新幹線チケットを安くゲットするコツ!往復割引とその他の方法
新幹線チケットは通常高価ですが、賢く使えばコストを抑えることができます。
ここでは、チケットをお得に手に入れる方法をご紹介します。
EX予約で賢く予約しよう
EX予約は、年会費1,100円で利用できるサービスで、特定のクレジットカード会員ならこのサービスを使ってチケットを安価に購入可能です。
このサービスの魅力は、時期や列車の種類を問わずチケット割引価格で手に入れられること。
特に往復路を一括で購入するとお得で、頻繁に新幹線を利用する場合は、年会費を支払っても十分な価値があります。
ただ、乗車の際には新幹線専用のICカードが必要になる点に注意が必要です。
ひとまずEXアプリ(スマートEX)も入れた
新幹線で博多や鹿児島中央行けるし、飛行機が満席だったら博多乗り継ぎで東京、という手もある
(熊本からだと18:04発の570A→博多乗り継ぎ64Aが最終) pic.twitter.com/SvLsDJH54L— 鶴の旅人 (@flyer_tsuru560) May 18, 2023
※EX予約は、東海道・山陽・九州新幹線で利用可能(2022年6月25日から九州も対象)
スマートEXで気軽に予約を
年会費を払いたくないけれど、少しでもお得に新幹線を予約したいという方にはスマートEXがおすすめです。
年会費無料で、何度でも予約変更が可能ですし、変更手数料もかかりません。
「Suica」や「PASMO」など10種類の交通系ICカードが使えるため、改札でカードをタッチするだけで簡単に乗車できます。
往復チケットの購入がお得で、もし降車駅を間違えても、改札前なら簡単に変更できます。
※スマートEXは、東海道・山陽・九州新幹線に対応しています(2022年6月25日から九州も利用可能)
学生は学割も一緒に活用しよう
学生の方は、JRの運賃が20%割引になる学割を利用できます。
対象は中学生から大学生(専門学校も含む)までです(小学生は小児運賃が適用されます)。
利用条件は次の通りです。
- 片道101km以上のJR線を利用する場合
- 学校が発行する「学生・生徒旅客運賃割引証(学割証)」が必要
- 割引は新幹線の乗車券のみに適用
学割は主に駅の「みどりの窓口」でのみ買うことができ、オンラインでは購入できません。
乗車当日でも駅窓口で購入可能なので、学割証を忘れずに持っていきましょう。
『新幹線を学割で利用する場合の手順』や『学割証について』は、こちらの記事で詳しく紹介しています↓
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参考新幹線の買い方で学割2割引を適応させる手順!学生証と学割証を間違えないように注意
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往復割引を上回る節約テクニック!新幹線をさらにお得に使う方法とは?
往復切符や学割について説明してきましたが、実はそれ以外にも新幹線をお得に利用する方法があります。
新幹線を使う時期や距離によって変わりますが、色々な方法があるので知っておいて損はありません!
新幹線と宿泊の組み合わせで節約
新幹線を安く利用する一つの方法は、旅行会社が提供する「新幹線とホテルのセットプラン」です。
多くの人がパッケージツアーは割高だと思いがちですが、実はそうではないんです。
新幹線と宿泊をセットにすることで、通常より空いている時間帯の新幹線チケットをより安価で手に入れることができるのです。
これは鉄道会社にもメリットがあります。
目的地やホテルによっては、セットプランを利用することで1万円から2万円程度節約できることもあり、かなりお得になります。
宿泊を考えているなら、旅行会社のセットプランをぜひ活用してみてください。
新幹線の回数券でさらにお得に
新幹線を使った旅行には、JR各社が発売している「新幹線回数券」も有効です。
これは通常の運賃よりもお得に利用できるチケットで、金券ショップでも取り扱われていることがあります。
ただし、新幹線回数券には以下のような利用規約があります。
- 有効期限は大体3ヶ月間(短いものだと1ヶ月)
- GW・お盆・年末年始などの特定の期間は利用不可
- 払い戻しは、有効期限内で未使用のチケットに限る
- 途中下車は認められず、一度下車すると残りの区間は無効に
- 学割や往復割引との併用はできない
新幹線回数券を使う際は、JRの公式サイトで詳細な利用規約を確認することをお勧めします。
※2023年3月までに東海道・山陽新幹線の一部路線では回数券が廃止されています。購入前にJRの公式サイトで確認してください。
「ぷらっとこだま」でこだま号がお得に
こだま号を利用する際は、「ぷらっとこだま」がおすすめです。
これはJR東海ツアーズが提供する、東海道新幹線こだま号の特別なパッケージツアーで、指定席チケットとドリンク引換券がセットになっています。
普通車とグリーン車の両方で利用でき、通常価格と比較すると普通車は最大で約25%・グリーン車は最大で約38%も割引になります。
ただし、このプランはJR東海の専用改札口でのみ使え、指定された列車と席に限定されます。
利用可能なのは東海道新幹線の主要な駅間(東京・品川・新横浜・静岡・浜松・名古屋・京都・新大阪)だけです。
「EX早特」で事前予約割引を
事前に予定が決まっていれば、「EX早特」を使うのも良い選択です。
「EX予約」や「スマートEX」で利用可能な「EX早特」割引は、3日前までに予約すれば10%から20%の割引が適用されます。
ただし、この割引はインターネット限定で、東京・新横浜・名古屋・新大阪などの主要区間では設定されていないので注意が必要です。
新幹線の往復切符の買い方:まとめ
この記事では『新幹線の往復切符の買い方や注意点』『割引で安く購入するコツ』について紹介しました。
- 新幹線の往復切符の買い方は、初めてなら「みどりの窓口」・慣れてきたら「インターネット」がおすすめです。
- 往復割引チケットは、往復分を同時に購入する必要があり、片道を2枚買った場合は返金手数料が必要です。
- 往復切符は、片道601km以上で1割引になります。
- 条件によっては途中下車や途中乗車が可能です。
- 往復割引以外でお得に利用する方法には、学割の併用・新幹線+ホテルパック・回数券・ぷらっとこだま・早割などがあります。
これらの情報を参考にして、皆さんに合った新幹線の利用方法を見つけてください。
ご覧いただき、ありがとうございました!